会員からの情報提供
会員の中板育美さん(武蔵野大学)が、データを活用するための著書を2018年10月に東京図書から出版されました。
今日、情報科学や情報技術は急速に進展し、保健、医療、介護の領域でも“ビッグデータ”や“データに裏づけられた根拠を示す”といった言葉が飛びかっています。もちろん保健活動においてもデータは重要なものではあります。多くのデータを集め分析しPDCAサイクルを回す時に活用することは不可欠です。しかし中板さんは、保健師にとってデータを活用することで最も重要なことは、「データが示す数値の背景に関心を持ち、データの集約結果の数値には表れず見えにくい健康を脅かしかねない要因/理由を探り、健康を守る具体的な活動に生かす」ことと述べ、この視点で本書は組み立てられています。データとはもちろん数値ばかりでなく質的なデータの活用についても具体的な実例が豊富に示されています。なにげないつぶやきを集積する「つぶやきシート」の紹介や、後悔しない事業計画を立てるための棚卸しの方法等です。また、ところどころに「優先度を考えるって・・・勇気がいること」「実践へ!まずは予算確保!『力のあるプレゼン資料』とは」等のコラムがあり、楽しく読み進められます。是非一冊職場に備えてはいかがでしょう。
中板育美編著「これで使える!保健師のためのデータ活用ブック」
ISBN:978-4-489-02298-2
定価(本体2400円+税)
《本の注文》
東京図書は販売はしていません。
皆さんが普段購入されている書店あるいはインターネット通販等をご利用ください。
会員の山崎京子さんが著書を出版されました。
山崎京子監修
鈴木るり子、標美奈子、堀篭ちづ子編著
「保健師・養護教諭になるには」
出版社:ぺりかん社、2017年5月発行
定価:1,500円+税 B5サイズ
山崎先生は長く神奈川県の保健師をなされ、神奈川県立衛生短期大学専攻科教授、茨城県立医療大学保健医療学部看護学科教授、茨城キリスト教大学看護学部長を歴任され、長く保健師教育に貢献されました。本書はこれから保健師や養護教諭をめざす若者に向け、分かりやすく書いてくださっています。
保健師とは「人間らしく生きることを実現しながら平和で豊かな社会づくりをめざす」ものと言ってくださっていることが印象的です。一般の方々も手に取り、読んでほしい一冊です。
(日本保健師活動研究会 平野)
会員の中板育美さん(日本看護協会)が虐待予防についての著書「周産期からの子ども虐待予防・ケア 保健・医療・福祉の連携と支援体制」を、昨年11月に明石書店から出版されました。
これまでの長年の中板さんの保健師としての支援体験や死亡事例検証委員会での体験を基に書きおろされ、とっても読みやすい本です。
虐待の早期発見・早期対応がいわれていますが、まずはいかに「聴き」、虐待をしている親を「理解」し、その上で判断するといった保健活動における支援の根幹を伝えてくれています。また、さまざまな職種との協働は不可欠で、「各々の強みを生かして知り得た情報や知識、知恵を出し合い、結集して取り組むことが大前提です。それなくしては、なかなか虐待家族と向き合い、その家族の今とこれからを支え続けるという大偉業は、成し得ません。」(p61)と述べ、子ども虐待への対応が集大成されています。虐待事例へ対応するとはどういうことなのかを一般職や住民にも知ってもらえる本です。
是非皆さん一読され、各職場でこの本が輪読され、日頃の保健師の活動について話し合われたらと思いました。(日本保健師活動研究会 平野)
著者:中板育美
著書名「周産期からの子ども虐待予防・ケア 保健・医療・福祉の連携と支援体制」
出版社:明石書店 ISBN987-4-7503-4441-6
定価:本体2,200円+税
1. 保健活動の評価のための評価指標冊子全体
2. はじめにと分野別評価マニュアル
3. 評価指標総括・分担研究報告書
これは会員による研究の成果物です。提示されている評価指標は、保健師による保健活動の実態を見えるようにし、できるだけ保健師の活動の質を評価し、保健師の効用を示すために開発された標準化された評価指標です。
【評価指標の内容】
主に市町村の保健活動として「母子保健活動」「健康づくり活動」「高齢保健福祉活動」の3分野、保健所の保健活動として「精神保健福祉活動」「感染症対策」「難病保健活動」の3分野と「産業保健活動」の計7分野の評価指標が収められています。また、各評価指標には、評価する際に活用してほしい「評価マニュアル」が付記されています。評価指標の用い方については「はじめに」をお読みください。それぞれの地域で活動の目的・目標を定め、ねらいの達成状況を測る評価指標に活用ください。
1. 保健活動の評価のための評価指標冊子全体
2. はじめにと分野別評価マニュアル
はじめに
母子保健活動
健康づくり活動
高齢保健福祉活動
精神保健福祉活動
評価指標(保健所とりまとめ用)
評価指標(市町村用)
評価指標マニュアル(詳細版)
感染症対策
難病保健
産業保健活動
3. 総括・分担研究報告書
山形県の保健師さん方が「山形県の保健師活動のあゆみ」を山形県看護協会と山形県保健師長会が編集され出版されました。山形県は国が保健師の養成を始める以前から独自に保健師教育を開始した保健師養成の先進県です。
今回のまとめにより、これまでの山形の保健師が「何を大事にして、どのような活動を行ったのか」をしっかりと後輩に伝えたいとのことです。
本書には平成元年~平成25年までの保健師活動が66名余の実践の場等で活躍する保健師諸氏により書きおろされています。大いに保健師活動のコアを学びたいです。また、保健師活動のまとめ方を参考にして、それぞれの地域の保健師活動を何らかの形で残し可視化させたいものです。
山形県の保健師活動のあゆみを希望する方
下記宛先まで直接ご連絡ください。
山形県保健師長会 会長 長岡静子
勤務先:村山総合支庁 地域保健福祉課
住所:〒990-0031山形市十日町一丁目6-6
電話:023-627-1352 FAX:023-622-0191
E-mail:nagaokashi@pref.yamagata.jp
※メールまたは、FAXで、送付先住所・氏名・郵便番号・電話番号・送付部数を御連絡ください。
※1部1000円+送料がかかります。冊子とともに、振込先口座及び金額を記入した送付状をお送りしますので、代金をお振込ください。
近年、地域保健従事者に対する不当なクレーム、暴言、暴力が問題となってきています。それにより身体的、精神的苦痛から活動ができなくなりバーンアウトされてしまう保健師も増えてきています。
保健師がより質の高い保健活動を展開するためには、暴力に対する基本的理解を深め、理不尽な暴力行為に対処する組織的な方策を立てることが必要です。これらを多くの保健師と共有するため、「暴力防止マニュアル」を平成23年に発行し、今回組織的な安全管理体制や具体的研修媒体等を加えバージョンアップしました。より多くの職場で手にとってご活用いただきたいと思い」ます。
作成:住民からの不当暴力やクレーム等に対峙する地域保健従事者の日常活動の「質」を保証する組織的安全管理体制の構築に関する研究班
マニュアルを希望する方
A4の冊子が入る返信用封筒に送り先住所と氏名を記入し、切手250円分を貼り付け、下記に郵送ください。1冊お送りいたします。
送り先:〒105-0003東京都港区西新橋2-8-11 第7東洋海事ビル8階
創新社内 日本保健師活動研究会事務局
なお、マニュアルは、地域保健従事者ホットラインにも全文掲載しております。そちらもあわせてご覧ください。
仙台市 子育て支援課
仙台市が東日本大震災後に子どものこころのケアに取り組んだ活動の報告が仙台市のホームページに掲載されています。
仙台市では仙台市医師会、精神保健福祉総合センター、日本児童青年精神医学会等と協働し、教育委員会や各区保健福祉センターの取り組み、さらに幼児健康診査で行ったこころの相談の成果が報告されています。被災された方は全国各地に暮らされています。こころのケアは長期にわたって必要なものです。是非、参考にしてください。
(会長 平野より)
◆仙台市のホームページからダウンロードできます。
→仙台市「震災後の子どものこころのケア実施報告書」を発行します
編:日本関係学会 発行:不昧堂出版
本書は、会員の曽根絢子さんから紹介されました。タイトルは大変地味なものですが、お茶ノ水女子大学大学院の方々が中心となって日本関係学会が編集したものです。
1960年代、お茶ノ水女子大学の村松康平先生は「人間は関係的存在」と定義され、心理学領域において「関係」を学問の対象とされました。当時の看護教育は疾患看護の傾向が強く、病態生理学等自然科学の知見が強調される中で、患者さんとの関係で展開する看護にこそ「看護の本質」があるのではないかと思う看護職にとって、"関係学"は一筋の光をもたらすものでした。
本書は第1部理論編、第2部臨床編、第3部教育編で構成されています。曽根さんは第2部4章に結核の患者さんとの出会いを取り上げ、看護を整理されています。第5章には信田さよ子さんが「ドメスティック・バイオレンスにみる加害者性と被害者性」を書かれています。
(会長 平野より)
山梨県福祉保健部中北保健福祉事務所
療養される方が、「これまでの歩み」、「今」と「これから」の想い(こうありたい)を語り、問いかけ、言葉で書いたりと形にすることにより、本来の気持ちを考えるきっかけとします。
また、療養される方が、自分らしく生きられるよう、その想いを家族や支援者など身近な方々と共有し、療養される方を中心に、寄り添いながらその想いをかなえていくことに活用できます。(中北保健福祉事務所ホームページより)
◆中北保健福祉事務所のホームページからダウンロードできます。
→中北保健福祉事務所
山梨県福祉保健部中北保健福祉事務所
中北保健福祉事務所(中北保健所・同峡北支所)では、今回の東日本大震災で得た教訓等を踏まえ、各市町において災害発生時に設置される避難所の保健衛生管理を徹底するための参考資料として、チェックリストのモデルを作成しました。
このモデルは、避難所の運営上、重要な課題である保健衛生管理の徹底について、住民の皆様に主体的に取り組んでいただく上での留意事項をまとめたものです。
平時における防災意識の向上や各種訓練の充実、発災時における円滑な対応や的確な情報発信に御活用をお願いします。
◆中北保健福祉事務所のホームページからダウンロードできます。
→中北保健福祉事務所
山梨県福祉保健部中北保健福祉事務所
中北保健福祉事務所(中北保健所・同峡北支所)では、東日本大震災で得た教訓を踏まえて平成23年度に作成した「避難所保健衛生チェックリストモデル」に引き続き、このたび、『避難所における要援護者支援チェックリストモデル』を作成しました。
このチェックリストモデルは、何らかの疾患(慢性疾患など)を抱えている人や障害のある人など、避難所において特に配慮を必要とする、いわゆる「要援護者」の支援に絞った形のもので、避難所を運営する側の人向けに作りました。
あくまでモデルですので、これをベースとして各地域の状況に応じたチェックリストを作成していただき、各種訓練の際や発災時における円滑な対応と、住民の皆さまの主体的な取組みに御活用いただければ幸いです。
◆中北保健福祉事務所のホームページからダウンロードできます。
→中北保健福祉事務所
編著:守田 孝恵
発行:クオリティケア
保健師活動の魅力を伝えたく、地域診断に基づくPDCAサイクルの実施を、保健師の日常業務の目線で示しました。健康課題毎に回るPDCAサイクルを「保健師活動の展開図」に当てはめ、「個」から「地域」に広げる保健師活動10事例を解説しています。「地域診断」に用いた統計や業務実績のデータも掲載しました。事業で感じた問題意識から「事例」の実態や保健師の判断、行動を具体的に記し、学生にもわかるように丁寧に説明しています。
保健活動の質の評価指標開発研究班
*この手引きは平成24年度厚生労働科学研究費補助金 政策科学総合研究事業(政策科学推進研究事業)の補助金により作成しました。
◆この手引きのPDF版を無料にて配布しています。PDF版をご希望の方は下記よりダウンロードしてください。PDF版をご希望の方は「会員専用ページ」よりダウンロードしてください。
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編集 : 「東日本大震災時の地域母子保健活動の課題に関する研究」研究班編
*この手引きは平成24年度成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業の補助金により作成しました。
この手引書は、被災規模・被災内容の異なる地域において、発生時から現在に至るまでの母子が直面した課題や困難を整理するとともに、課題解決に向けて、保健師としてどうのような方策が考えられるのかをまとめたものです。
次なる災害に備え、みなさまの地域の母子保健活動と災害時の母子の安全対策にお役立ていただければ幸いです。
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著者:平野 かよ子
発行:ライフ・サイエンス・センター
発行日:2004年2月
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